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そしてもう一つ、社会の中のさまざまなニーズに対してどう労働力を配分していくかという問題があります。急速な高齢化が進む現状を思えば、当然ながら医療や介護分野、あるいはそれに関連する機材を製造する業界などに労働力を多く配分する必要が出てきますよね。
ところがもし今、同じ公的支出の拡大でも、介護や医療に資金を投入するのでなく大型公共事業への投資を進めたとすると、建設などの分野でどんどん人が雇われていくことになります。その後に高齢化がさらに進行して、介護や医療の分野にもっと人手が必要だということになったときに、一度ある分野で雇用された人を、別の分野に移動させるというのはなかなか大変です。そう考えると、スムーズな労働配分を可能にするために、これから労働力が大量に必要になるであろう医療や介護分野に公的資金を投入して、雇用を集中的に拡大していく必要がある。そうすれば、そうした分野でのノウハウの蓄積や技術の革新も促されます。そのように、この国の将来像を睨んで今の政策を考えなくてはならないと思うのです。
出典 【薔薇マークキャンペーン×マガジン9】考えよう、経済のこと。松尾匡さんに聞く「反緊縮」ってなんですか？（その1）社会福祉分野に、大胆な公金支出を | マガジン9
子ども家庭福祉士の創設よりも、、
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